がんは生き方を問う 続・ごあいさつ

がんは生き方を問う 続・ごあいさつ

今の医療の現場では、がんの告知はあたりまえになってきました。一方、がんという言葉から受けるイメージは、患者さんにとって、極めて悲観的で、「ショックで何も覚えていない、考えられない」という人も多いようです。おそらくご本人もご家族も、大変な混乱と不安にさいなまれていることかと思います。さらには、世間に流れる多くの混沌とした情報。どうしていいのかわからない。何が正しいのかわからない。そんな中で、医療から見放された「がん難民」という言葉さえ生まれてきています。そういった方々へ、少しでも救いになれば、少しでも希望と勇気を呼び起こせたら。そういう...
「つながり」や「きっかけ」を大切に  黒丸尊治

「つながり」や「きっかけ」を大切に  黒丸尊治

私は、緩和ケア医として、おもに手術や抗がん剤治療ができなくなった終末期のがん患者さんをたくさん診てきました。終末期ということもあり、そのほとんどは、近い将来亡くなることになりますが、中には思いのほか長生きしたり、場合によってはがんが消えてしまった患者さんもいました。いわゆるがんの自然緩解(かんかい)という現象です。なぜそのようなことが起こるのははっきりわかりませんが、特に代替療法や健康食品に一生懸命になっているというわけでもなく、どちらかというと自然の流れに身を任せ、悠々と日常生活を送っている人が多かったという印象があります。私は身体...