ホリスティック医学協会

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第22回 ホリスティック医療塾

 

zoomによるオンライン参加又は後日視聴です。


今回の医療塾を録画したものを販売してます。
(オンラインで視聴する形でDVD等の発送はございません)


大阪市立十三市民病院は、第一波のさなかの2020年4月に、日本初の「コロナ専門病院」に指定されました。
その現場ではどんなことが起こっていたのか?
マスコミではあまり流れない病院の医療従事者の現場の感覚と、そこから見える「コロナ医療」の姿を、ホリスティックな視点から考えてみたいと思います。

新形コロナウイルスについての医学的論議や政策論争などは行いません。
コロナ医療にかかわる人々が、ホリスティックな視点からどう対処してゆくことが良いのかを考えてゆきたいと思います。


ディスカッション
基調講演の後、以下のようなテーマについて討論を行いたいと思います。

■ COVID-19をいかに予防するのか
■ COVID-19になった時~自宅やホテル でできること
■ COVID-19の後遺症への対応
■ COVID-19の二次健康被害
■ COVID-19医療のありたい姿とは?
「ホリスティック医療塾」の目的は、ホリスティックな視野、考え方を持った医療従事者の養成です。多様な視点から治療やケアを考えることができ、患者やクライエントに対して適切なかかわりやマネジメントができる医療従事者を育てること、またディスカッションの中で、気づきや明日の医療へのヒントを得ることを目標としています。

当日の医療塾を録画したものを販売しております。


プロフィール  愛場 庸雅 (あいば つねまさ)


大阪市立十三市民病院耳鼻咽喉科部長NPO法人日本ホリスティック医学協会常任理事・関西支部長 耳鼻咽喉科専門医、頭頚部がん専門医。1980年大阪市立大学卒。同大学講師、大阪市立総合医療センター耳鼻咽喉科部長を歴任し、2020年4月から現職。専門分野は嗅覚味覚障害。傍らで、森のスポーツ、オリエンテーリングの日本協会副会長も務めている。


参加資格


■今回は公開なのでどなたでも参加できます。
通常の「ホリスティック医療塾」は専門会員限定企画ですが、
今回は一般会員、非会員の方にもご参加(聴講)できるようにいたしました。



動画視聴料金

 
■ホリスティック医学協会専門会員:1,500円
■ホリスティック医学協会一般会員・学生:2,500円
■一般:3,500円

お申し込みフォームで後日動画視聴をお選びください。

■商品リストよりお申込みの区分を一つお選びください。(2つ以上選びますとエラーが出ます)
■選択した区分の下の「お支払い方法」でPaypal/(カード/口座決済)または、銀行振り込みをお選びください。

■「Paypal/(カード/口座決済)」を選択された方は、そのまま決済画面が出ますのでお支払いを進めてください。
■「銀行振り込み」を選ばれた方は、折返し届く自動返信メールの中に振込先がございます。
■お申込みから一週間以内にお支払いください。入金をもってお申し込み完了とさせていただきます。
■銀行振り込みの場合入金受領のメール等は発行しませんので、お振込控えを保存してください。

◆後日視聴はオンライン(インターネット上)で視聴する形でDVD等の発送はございません

ご案内


■ホリスティック医学協会会員の方は会員価格でお求めいただけます。
■今回は一般会員と専門会員で価格が違います。
【ホリスティック医学協会入会について】

■お支払方法は「PayPal」又は「クレジットカード決済」と「郵便振替・銀行振込み」の2種類がございます。
■ お申込みフォームに、種別を選択する項目がございますので、ご希望の方をお選び下さい。

■銀行振込みの場合は、お申込みから一週間以内にお支払いください。

■後日視聴はインターネット上で視聴するもので、DVD等の発送はございません。

【お申込み後の連絡、振込先】
お申込み後に到着する完了メールに振込先が記入されています。
申し込み完了メールをなくされた方は、下記宛にお振込みください。
お振込みだけでは分かりませんので、必ず先にお申し込みフォームからお申込みください。


◎郵便振替口座
(振込み手数料はご負担ください)
 口座番号: 00970-9-243506
 口座名称: 日本ホリスティック医学協会 関西支部

◎ゆうちょ銀行

 店名: 〇九九店(ゼロキュウキュウ店)
 預金種目: 当座 ←「当座ですので、お間違いのないように」
 口座番号: 0243506

その他の講座についてのご質問はメールでお受けいたします。
講座関連の専門メール entry@holistic-kansai.com です。


「コロナ専門病院から見える風景」


新型コロナウイルス診療の現場にて思う徒然日記
「ニューズレター2020.8より転載」


私事ですが、この3月に20年勤めた「大阪市立総合医療センター」を定年退職し、4月から、一耳鼻科医として大阪市立十三市民病院に勤務し始めました。

そしてその2週間後の4月14日、行政の指示により、十三市民病院はコロナウイルス感染症中等症患者の専門病院になることが決定しました。 そのため、入院外来とも通常の診療や手術は4月末で全て停止。

全ての職員がCOVID19に対応することとなり、私もチームの一員として働いております。(7月末から外来診療だけは再開しました)そんな中で見聞きしたこと、感じたこと、などの徒然を日記風に語らせていただきます。


〇月〇日

 COVID19には特別な治療法はない。いくつか治験薬はあるが、基本的には対症療法と安静しかない。ほとんど本人の抵抗力、自然治癒力だけが頼りなのだ。合併症、例えば糖尿病、高血圧、内臓疾患、などを持っている人も多い。このような人は重症化のリスクが高い。改めて普段の「養生」が大切なことが浮き彫りにされる。

〇月〇日

 マスクは、飛沫予防のためと皆思っているが、少なくとも冬季には、吸気の加温・加湿によって咽頭での防御を高めるという大きな意義がある。クーラーをかけて寝て、乾燥でのどをやられるのはハイリスク。注意しなければ。

〇月〇日

 予防衣を無駄にしないため、そして病室への出入りそのものが大変な作業なので、病棟回診も特別なことがなければインターホンや携帯電話を介しての会話で終了となる。回診当番日には、カルテの記事を読んでから、初対面とすらいえない人と話しをするだけ。

診察の基本手技の中で、視診はまだしも、触診、聴診はまずしない。リハビリテーションが必要な人もいるが、それもできない。外来の「電話再診」も薬を出し続けるのみ。できることは言葉による声かけのみ。「手当て」は医療にあって癒しの大きな手段であるが、それはない。ふれあいの無い医療だ。

〇月〇日

 さまざまな患者さんがいるが、社会的弱者が多い気がする。生活のために夜の街で働いてアルバイトで生計をたてざるを得ない青年もいる。退院後、彼らは生活してゆけるのだろうか。

〇月〇日

 どんなに予防しても感染リスクはゼロにはできない。通勤途上での感染だって起こりうるから、感染そのものは避けがたい面がある。が、問題は、たとえ院内感染ではなくても、我々が発症してしまうと、自宅待機や入院を余儀なくされるので、残されたスタッフの負担が増えることだ。

そしてコロナ専門病院から感染者が出たとなると、世間の目は・・・。「絶対感染できない」というのは、感染すること以上のプレッシャーになっている。

〇月〇日

 世界中がパニックになっている。先進国でも死者は多い。ましてや経済的に弱い国々はどうなのだろうか。症状があれば入院できる施設があるのは有難い。崩壊寸前といわれながら、それでも日本の医療はやはり恵まれている。

〇月〇日

 高齢者は弱い。感染に対しても社会的にも。重症になったとき、気管内挿管をし、人工呼吸器につなぐという積極的医療に踏み切るのか、その人の持つ力に任せて、延命処置をしないのか。その選択は難しい。

重症患者の取り扱える施設は限られている。そこに送るのか、送らずにこの中等症専門病院でできることで対処し、力尽きればやむを得ないとするのか? 


全ての患者さんとそのご家族に、DNAR(積極的延命処置を行わないこと)にするかフルに頑張るのか、希望を聞かなければならない。限られた社会資源で、容赦のないいのちの選別を迫られる日が来るかもしれない。

〇月〇日

 耳鼻科医も一応外科医の端くれ。そして外科医は手術してナンボ、である。外来は電話だけ、病棟はコロナだけ。今の仕事は正直決してやりたい仕事ではない。いつまでこれが続くんだろう。モチベーションが維持できるのか、自信はない。

〇月〇日

 世間では、「とにかくマスクをせよ、三密を避けよ」と、その方法ばかりが声高に叫ばれている。ウイルスを避けることも大事だし有効ではあろうが、逃げ切れないこともある。それよりも、いざ感染した時には、体の防衛力が大事だ。

睡眠、休養、栄養、運動、保温などで治癒力、抵抗力を高める。つまりは養生が大切。本当は大切なそんな話がマスメディアではあまり語られないのはなぜだろう。

〇月〇日

 同業者である耳鼻科の開業医さんでは、受診控えで患者数が減っているという話を聞く。もともと耳鼻科はハイリスクだ。COVID19の症状はまさに耳鼻科の症状。診察の時には、くしゃみや咳などの飛沫もまともに浴びる。

一生懸命予防対策をして頑張っているクリニックもあるが、どこも医院経営が苦しくなっているようだ。廃業のお知らせもあった。ネブライザーとか耳管通気といった耳鼻科特有の処置も感染の観点から見直されている。

気管切開など今まで当たり前にやってきた手術も、今や危険な手術になってしまった。耳鼻科の医療はどうなってゆくのだろう。

〇月〇日

 「コロナ専門って大変ですね」とか言われるが、わが病院はある意味で恵まれている。物的サポートや励ましの言葉も多い。一般病院はどうしているのだろう。ましてや介護施設などは、・・。苦労が偲ばれる。

〇月〇日

 外来が7月末に再開することになった。入り口でトリアージして、熱のある人は別室待機である。流行の初期から、検査体制やマンパワーが十分でない医療機関はどこでも、「熱があって咳が出てのどが痛い人は病院に来ないでほしい」と思うようになってしまった。なんか変だ。

〇月〇日

 たぶん今の方法では、コロナは「撲滅」できない。インフルエンザと同じように「共生」をはかるしかないのだろう。その落としどころは、いつ、どんな形で来るのだろうか。私たちがいつか千の風になるように、コロナもいつかカゼになるのだろうか。

〇月〇日

 感染症で多くのいのちが失われるのは悲しいことだ。けれど、戦争で人類同士が殺し合い、それで人口が減るよりはまだましなのかもしれない。感染で死ぬ人と人災で死ぬ人、命が尽きる悲しみはどちらも同じだが、暴力的に命が奪われるのはやはりいやだ。

〇月〇日

 病院で使われた、予防衣、フェイスガード、手袋、マスク、注射器、点滴のバッグ、チューブ類などは、当然感染性医療廃棄物として処分される。プラスチック製品も多いが、再生はされない。その量たるや・・・。

感染対策にはディスポーザブルは美徳だ。家庭のプラごみ分別にむなしさを感じる。地球環境問題はどこへ行った。

〇月〇日

 医療の歴史は感染症の歴史だった。ペスト、天然痘、結核、AIDS,・・・。そして新興感染症はなくならない。やはり恐怖の対象だ。しかし一方で、ヒトは絶滅もしなかった。したたかに地球上で生き延びてきた。そう思えば、そんなに不安でもない。私は死ぬかもしれないけど、誰かは生き延びる。

〇月〇日

 医療崩壊が迫ってくるかもしれない。それは、今の医療の考え方の崩壊にほかならない。その崩壊から、医療が再生してゆくには、大きなパラダイムシフトが求められている。病気はつらいし、死は悲しいが、それは避けられない。

そこから逃れるだけではなく、そこにある悲しみを癒すのが医療の本質になってゆく気がする。それはどんな形の医療なのだろう。

〇月〇日

「人類の繁栄」とはどういうことを指すのだろうか。この限られた地球という環境の中で、人類の数にはおのずと適正な限度があると思わざるを得ない。

生態系のバランスを無視して、ヒトだけがはびこることはきっと無理だ。そのためにはヒトは自然淘汰される必要があるのではないだろうか。コロナウイルスや未知の感染症はその役割を持っているのかもしれない。

地球の上で共存、共生するいのちには、不要ないのちは無いはずだ。ヒトの天敵コロナウイルスも、地球にとっては悪者ではなく、きっとその役割を担っているのだ。感染症による人口減少。そこには、地球の新陳代謝とバランスの維持のための自然治癒力が働いているのではないだろうか。

私たちに必要なのは、地球の上で生かされているという謙虚な意識ではないだろうか。  そんなことを日々考えながら、本当に微力ではありますがCOVID19で苦しむ患者さんと、耳鼻科疾患の患者さんのため、睡眠時間だけは確保しながら仕事をしております。

COVID19の患者さん方が、単に自らに降りかかった不運な出来事と思うのではなく、その後そこから有意義な何かを見出していただければと願っています。




過去の医療塾の資料


■第一回目医療塾資料

■第二回目医療塾資料

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■第四回目医療塾資料

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■第六回目医療塾資料

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■第九回目医療塾資料

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