第130回 ホリスティックフォーラム 平成30年4月22日(日)
講師:春田博之(医学博士「芦屋こころとからだのクリニック」院長)
「色彩心理と統合医療」
古今東西を問わず、色彩は人類の歴史に深く関わってきました。そして医療においてもアーユルヴェーダ医学のチャクラや陰陽五行説の五色、シュタイナーのアントロポゾフィー医学などで色彩の持つ世界観は独特の発展をとげ、科学が導入された現代では色彩心理学という分野が発展しています。
私は、幼少時より絵を描くことに興味があり、医師となってから何とかこの絵のような感覚的な世界を医療に活かすことはできないかと日々考えてきました。それはエビデンスありきの医療に私自身が疲弊してきていたというのが大きな要因でもあります。そして、ある日それをなんとかしようと思い立ち、私のクリニックを訪れる患者さん達に色のアンケートを取り始めました。
来院時の気分で、その時いいなと感じる色を選んでもらうのです。それから、様々なことがわかってきました。それは臨床現場においては色の嗜好性に関する傾向は現在知られている色彩心理学とは少し違う面があるということでした。
今回はその気づきに始まった色彩のトーン(色調)とこころの関係性をもとに構築した「こころの地図」の説明。
そして、八色の色相環を通じて気血水と陰陽五行説を融合したカラーによる独自の統合医療理論、また、そこから発展させたアロマとカラーの関係についての理論Aromacolorgyについてお話しをさせていだきます。
心身のケアにおける色彩を通じた全く新しい世界を楽しんでいただければと思います。
プロフィール
春田 博之 (はるた ひろゆき)
医学博士。「芦屋こころとからだのクリニック」院長。
日本アロマセラピー学会関西地方会長。日本アロマセラピー学会理事。
色彩心理療法を診療の軸に、小児から老人までの内科疾患を診療。
独自の研究から生み出した「色から伝わるメッセージ」を通して、
他のクリニックにはない治療方法で患者の根本治療を目指す。
著書に『色に聞けば、自分がわかる』(現代書林)、
『こころの地図』色調でわかるこころの世界(フレグランスジャーナル社)などがある。