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第113回 ホリスティックフォーラム 平成25年9月29日(日)

精神生理学的ストレスケア

 

 現在の保険診療による日本の医療では、 薬物療法を中心とした限られた治療法しか選択することができ ず、 症状の改善が認められない場合は処方される薬の種類や量が増えたり、 長期に渡って医療施設を受 診して検査を繰り返し受けたりすることになります。これは従来の診断法が、 結果として起こっている症状や身体所見に焦点を当てているため、 根本的な病 態を見逃しているからと考えています。そこで私は、 治療法の制限を取り払うために 2009 年から自由診療に切り替え、 「思考」 「行動」 「栄養」 の3つの側面から自律神経系のストレス反応を自ら回復できるようにする、 『精神生理学的ストレスケア』 を 中心としたホリスティックな統合医療を実践してきました。

 今回のフォーラムでは、薬を全く使わない心療内科の 可能性について、バイオフィードバック・マインドフルネス瞑想 ・分子整合栄養医学・臨床アロマセラピーといったクリニックでのアプローチを紹介しながら述べてみたいと思います。

 

プロフィール

竹林直紀(たけばやし なおき):心療内科医

竹林直紀1957 年生まれ。愛知医大卒。関西医大、九州大学にて心身医学の研修を受けた後、米 国サンフランシスコ州立大学ホリスティック医療研究所に留学。バイオフィードバック や補完・代替医療など米国におけるホリスティック医療・統合医療を心身医学の立場か ら研究。現在、薬を全く使わない自由診療の統合医療クリニック『ナチュラル心療内科 クリニック』院長(神戸三宮)/アイ・プロジェクト統合医療研究所所長。関西医科大学、 神戸市看護大学、山梨県立大学看護学部などの非常勤講師。

■ 著書:「バイオフィードバックとリラクセーション法」(編著、2011)、「実践 ワークブッ ク新しい認知行動療法」(監修、2010)金芳堂。