2006年6月25日(日)

講師 : 渡辺奈津先生
(医)あすなろ会わたなべ皮膚科形成外科院長


 ドイツの医師ハーネマンが提唱したホメオパシーは「似たものが似たものを治す」「最低量、最低濃度のものは刺激としてエネルギーを促進する」という原理に基づく医療である。ホメオパシーの薬(レメディ)を処方する際には、1)オーガノン(ホメオパシーの哲学書、指南書)、2)マテリアメディカ(ホメオパシーのレメディーの効能について記された書)、3)レパートリー(どんな症状の時にどのレメディーが適するかが書かれた書)の3種の神器とも呼べる書を傍らにおきながら臨床に臨む。
 現代医学は科学としては優れたものがあり、それはそれですばらしいと思うが、その根底の発想は原因排除、症状抑圧が主である。一方、ホメオパシーは自己治癒力の増進というテーマが根底にあり、私はここに限りない可能性、希望、愛を感じ、魅了された。以来、約8年間にわたりホメオパシーの臨床に携わってきた。
 今回は、1)ホメオパシーの原理、2)ホメオパシーの歴史、3)実際の臨床例、4)ホメオパシーを学ばれたいと思われる方への勉強法などについてまとめ、お話したいと思います。

プロフール
渡辺奈津(わたなべ なつ) 1987年、神戸大学医学部卒業。皮膚科・形成外科を学んだ後、1992年より医療法人わたなべ皮膚科形成外科を開業。その後、NLPソリューションフォーカスドアプローチ、ハコミ等の心理学やレイキ、スピリチュアルヒーリング等を学んだ後、1996年よりホメオパシーを学ぶ。2000年からイギリス、ロイヤルホメオパシー病院へ留学、その後イギリスにてファキュリティーオブホメオパスの資格を取得。現在ARHの会員でもある。1999年より大阪でホメオパシーの臨床治療を始め、現在は「ホメオパシー私塾」も開設(http://www.eonet.ne.jp/~homeopathy-zyuku/)。最近は、ラジャン・サンカラン率いる人間のセンセーションに着目したホメオパシーのメソッドを実践している。
  著書「クラシカル・ホメオパシーガイド」源草社、
  訳書「ホメオパシーの神髄 〜The Spirit of Homeopathy〜」源草社、 
  「The Journey into the human core 〜人間の核への旅〜」などがある。