第72回ホリスティックフォーラム大阪

平成15年6月22日


―がん患者に対する心理的アプローチ―

講師 : NPO法人サイモントンジャパン副理事長 川畑伸子

 ガンは「自分を本性へ引き戻すためのメッセージ」。この考えをもとに、アメリカの放射線科医で心理社会腫瘍学医のO.カール・サイモントン博士は約30年前にがん患者さんとそのサポーターの精神・心理ケアを主とするサイモントン療法を開発しました。
 生きる希望や理由がある患者の方が、そうでない患者に比べて生存率が高いことに着眼し、絶望感を希望に変えること、また絶望感を作り出すものの考え方をシフトし、日々の生活により多くの喜びをもたらすことを健康への重要な鍵として、そのシフトを効果的に図るようプログラムがデザインされています。
 これまでサイモントン療法はイメージ療法だけが大きくクローズアップされてきましたが、それは全体のほんの一部です。がん患者と家族を全人的にサポート・ケアしていくために、プログラム全体は以下のトピックを中心に、包括的に進行されます。すなわち「喜び・生きがいのワーク」「ビリーフワーク(信念書き換えのエクササイズ)」「イメージワーク(ビジュアライゼーション)」「ストレスパターンと病気の二次的恩恵」「希望・信頼・内なる英知・スピリチャリティー(霊性)」「死生観」「患者とサポーターのコミュニケーション」「二年間の健康プラン」「リラクゼーション・メディテーション」などです。当日は、サイモントン療法の全容を分かりやすくお話しさせて頂く予定です。お楽しみに。



講師プロフィール
川畑伸子(かわばた のぶこ)
NPO法人サイモントンジャパン副理事長
サイモントン療法認定トレーナー
サイモントン療法認定カウンセラー
銀座サンエスペロ大森クリニック副事務長/カウンセラー